CRMとSFAの運用課題とは?課題を解決するポイントを解説

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日本のCRM/SFA導入企業は30%以下と非常に低いです。また、CRM/SFAを導入しても、運用における課題に直面し、つまずく企業が少なくありません。

この記事を読めば、CRM/SFAの運用における課題やデータ入力が滞る理由が明確となり、課題解決に向けたポイントを理解できます。

CRM/SFAの運用が上手くいっていない、CRM/SFAの課題解決のヒントが欲しいという方は、参考にしてみてください。

目次[非表示]

  1. 1.日本のCRM/SFA導入企業は30%以下
  2. 2.CRM/SFAの運用における課題
  3. 3.CRM/SFAのデータ入力が滞る理由
  4. 4.CRM/SFAの課題解決のためのポイント
    1. 4.1.マネジメント面のアプローチ
      1. 4.1.1.入力タイミングの明確化
      2. 4.1.2.入力状況のフィードバック
    2. 4.2.評価を組み込んだフィードバック
    3. 4.3.サポート面のアプローチ
      1. 4.3.1.入力項目の削減(効率化)
      2. 4.3.2.入力工数の削減(効率化)
      3. 4.3.3.入力情報をもとにした営業資料のアドバイス(成果への接続)
      4. 4.3.4.入力情報をもとにした営業ノウハウのアドバイス(成果への接続)
  5. 5.営業ノウハウの効果的な共有ならナレッジワーク

日本のCRM/SFA導入企業は30%以下

CRM/SFAに適切なデータを入力すれば、効率性や戦略性が飛躍的に向上し、様々なメリットを得られます。しかし、矢野経済研究所が2019年1月に発表した「SaaS利用率調査」によると、CRM/SFAを導入している日本企業は28%と3割にも達していません。(2018年時点)

一方、アメリカ企業の導入率が74%に達しており、日本企業がCRM/SFAのメリットをしっかりと得られていないことが分かります。また、多くの方と会話した結果、CRM/SFAを導入したものの、様々な課題に直面し、上手く運用が進んでいない企業が多いことも分かりました。

CRM/SFAの運用における課題

CRM/SFAの活用に向けたステップは大きく「ツール導入」「データ入力」「データ活用」の3つに分けられますが、その中でも「データ入力」でつまずいている企業が多いです。

「データ入力」でつまずいてしまう主な理由としては、営業現場にて「データ入力が行われない」「データ入力のタイミングが遅い」ことが挙げられます。

前項でも述べたとおり、CRM/SFAを活用すれば、効率性や戦略性が飛躍的に向上し、様々なメリットが得られます。CRM/SFAを上手く運用していくためには、良い影響を与えるにもかかわらず、「データ入力が行われない」「データ入力のタイミングが遅い」といった問題が起きるのはなぜか理由を考えることが重要です。

CRM/SFAのデータ入力が滞る理由

なぜ、「データ入力が行われない」「データ入力のタイミングが遅い」といった問題が起きるのでしょうか?ナレッジワークが行ったアンケート結果から、CRM/SFAのデータ入力が滞る理由は大きく分けて次の2つだと考えています。

効率の壁:入力するのに手間がかかりすぎる
成果の壁:入力するメリットが感じられない

まずは「効率の壁」についてです。上記に掲載している「効率性」の営業向けアンケート結果をみると、「顧客管理システム(CRM/SFA)への入力」は「移動」と同じくらい効率性が悪い業務と考えられています。

次に「成果への影響」についてです。上記に掲載している「成果への影響」に関する営業向けアンケート結果をみると、営業担当者にとって「顧客管理システム(CRM/SFA)への入力」は、「顧客リストの作成」と同じくらい成果に影響しない業務だと考えられています。

​​​​​​​つまり、データ入力が進まない企業の営業現場では、CRM/SFAへのデータ入力は「効率的ではなく、成果にもつながらない」と思われている可能性があるいうことです。

その結果、「データ入力されないからデータ活用できない」から「データ活用されないからデータ入力しない」という悪循環に陥ってしまいます。

CRM/SFAの課題解決のためのポイント

CRM/SFAの「データ入力が行われない」「データ入力のタイミングが遅い」という問題を解決するためには、下記2つのアプローチを行っていくことが重要です。

  • マネジメント面のアプローチ
  • サポート面のアプローチ

それぞれ詳しく解説します。

マネジメント面のアプローチ

マネジメント面でのアプローチ方法は次の3つです。

  1. 入力タイミングの明確化
  2. 入力状況のフィードバック
  3. 評価を組み込んだフィードバック

それぞれ詳しく解説します。

入力タイミングの明確化

マネジメント面からアプローチする際に重要となるのが、CRM/SFAへのデータ入力タイミングの明確化です。データ入力が明確になっていないと、営業現場においてデータ入力する意識が欠如してしまいます。

そのため、入力タイミングを明確にしていないのであれば、まずはタイミングの明確化から始めましょう。ただし、データ入力のタイミングは各営業現場によって異なります。

経営陣が独断でルールを設定するのではなく、営業現場に適したルールを設定し、現場から合意をもらったうえで徹底することが大切です。

入力状況のフィードバック

営業マネージャーが都度、入力状況のフィードバックを行うことも大切です。

営業マネージャーがCRM/SFAに入力したデータを確認せず、営業担当者に口頭でデータについて尋ねてしまう状態に陥ってしまう営業現場は少なくありません。

効率的だと思われがちですが、このような状態になってしまうと、「CRM/SFAにデータ入力しても、営業マネージャーは確認してくれていない」と営業担当者は思ってしまい、データ入力が行われないリスクがあります。

そのため、営業マネージャーはCRM/SFAを都度確認し、フィードバックを行ったり、データ入力がされていなければ営業担当者に入力を促したりすることが大切です。

評価を組み込んだフィードバック

営業現場では、最終的な受注金額が成果として評価されがちですが、アポ数や案件数といった受注までのプロセスや活動内容も、企業にとって貴重な資産となるため、評価することが大切です。

受注に至るまでのプロセスもCRM/SFAに入力したデータをもとに評価対象に盛り込めば、成果に影響する作業となるため、営業担当者のデータ入力を促せます。

フィードバックに盛り込む評価項目の例は以下のとおりです。

  • アポ数
  • 案件数
  • 案件金額
  • 案件金額(フェーズ換算)

サポート面のアプローチ

入力を促すには、適切なサポート体制も求められます。

サポート面からアプローチする方法は、「効率化」と「成果への接続」の2つがあり、この2つを軸とすることで、データ活用の好循環を作り出せます。

効率化を進めていく際のポイントは次の2つです。

  • 入力項目の削減
  • 入力工数の削減

成果へ接続していく際のポイントは次の2つです。

  • 入力情報をもとにした営業資料のアドバイス
  • 入力情報をもとにした営業ノウハウのアドバイス

各軸のポイントをそれぞれ詳しく解説します。

入力項目の削減(効率化)

成果に直接関係のない項目までしっかりと管理したいという企業は多いです。

しかし、入力項目が無駄に多いと、営業担当者に負担がかかってしまい、結果的にデータ入力されず、活用もされないという悪循環に陥ってしまいます。

そのため、何を実現したいのかを明確にしたうえで目的から逆算し、入力項目を削減して効率化を図ることが重要です。

入力項目の重要度の例は次のとおりです。

ただし、企業の目的によって入力項目の重要度は異なります。そのため、上記の例を鵜呑みにするのではなく、自社にとって重要度が低い情報はなにかを洗い出したうえで、入力項目を削減していかなければなりません。

入力工数の削減(効率化)

データ入力を効率化するためには、入力工数の削減も重要です。入力工数を削減する手段としては、CRM/SFAと自動連携できるシステムの導入が有効です。

自動連携によって各データを自動で読み込むことができれば、効率化を図れるだけでなく、二重入力などのミスの防止にもつなげられます。

自動連携の具体例は次のとおりです。

Salesforceが発表したあるレポートによれば、営業担当者は受注に至るまでに平均10種類のシステムを使用しているといわれています。そのため、営業マンは日々、多くのツールをマークしておかなければなりません。

できる限り、入力工数を削減して効率化を図り、データ入力の促進につなげていくことが大切です。

入力情報をもとにした営業資料のアドバイス(成果への接続)

データ入力を成果につなげていく方法としては、営業マネージャーが営業担当者に対して、入力情報をもとに営業資料のアドバイスを行うとよいです。入力情報に対するアドバイス例を紹介します。

このように、営業マネージャーが入力情報をもとに活動内容に合ったアドバイスを行えば、CRM/SFAへのデータ入力が成果に結びついていると営業担当者に実感してもらえるでしょう。これにより、入力側のモチベーションを高めて、データ入力やデータ活用をより促せます。

入力情報をもとにした営業ノウハウのアドバイス(成果への接続)

入力した情報をもとにしたアドバイスは、営業資料だけでなく、営業ノウハウでも行えます。入力情報に対するアドバイス例は次のとおりです。

入力情報をもとに営業ノウハウをアドバイスすれば、営業担当者のスキル向上や、商談の成功に寄与できるほか、入力してアドバイスをもらえた営業担当者側のモチベーションにもなります。

これにより、データ入力が活発化して好循環が生まれ、CRM/SFAの活用促進につなげられます。

営業ノウハウの効果的な共有ならナレッジワーク

CRM/SFAを導入しても、データ入力が行われなければ、意味がありません。

当記事で解説したマネジメント面および、サポート面からのアプローチを実践し、営業担当者のデータ入力を促しましょう。ただし、入力されたデータを会社の資産としていくためには、データを上手く活用・共有していく必要があります。

CRM/SFAに蓄積されたデータを営業ノウハウとして効果的に共有したいという方は、ナレッジワークがおすすめです。ナレッジワークではSalesforceに入力された顧客・商談情報をもとに営業資料やノウハウを提示するサービスを提供しています。

Salesforceの連携によって、顧客管理とナレッジ管理を1つのシステムに統合することが可能です。また、Salesforce内でのナレッジ展開の他、個別商談連携で商談に合わせたナレッジの発見・管理ができます。

営業ノウハウとして効果的に共有したい、CRM/SFAのデータを上手く活用したいという方は、ナレッジワークにご相談ください。


ナレッジワーク 編集部
ナレッジワーク 編集部
セールスイネーブルメントや営業DX、営業生産性の向上に関するコンテンツを発信しています。弊社のナレッジやイベントレポートを通して、日本の営業組織変革のお役立ちできる情報をお届けします。

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