デジタルセールスとは?デジタルセールスを実現する方法から必要なツールまで解説



「営業DXの何から取り組んだらいいかわからない」
「デジタルセールスの具体的な手法を知りたい」

本記事は、上記のような悩みを抱えている方に向けた記事です。テクノロジーの急速な発展により営業活動に特化した数々のITツールが登場したことで、デジタルセールスが注目を集めています。

そこで本記事では、デジタルセールスの基礎知識とメリットに触れた上で、デジタルセールスを実現させる方法を具体的に解説します。記事後半ではデジタルセールスに必要なツールもご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

目次[非表示]

  1. 1.デジタルセールスとは?
    1. 1.1.従来の営業との違い
  2. 2.デジタルセールスが求められる理由1
    1. 2.1.日本企業の営業生産性が著しく低いため
    2. 2.2.「顧客管理」のデジタル化
      1. 2.2.1.「顧客管理」のデジタル化によるメリット
    3. 2.3.「営業ナレッジ」のデジタル化
    4. 2.4.「営業ナレッジ」のデジタル化によるメリット 
  3. 3.まとめ:システムを活用してデジタルセールスを実現

デジタルセールスとは?

デジタルセールスとは、その名の通りデジタルテクノロジーを活用した営業手法を指します。
この営業手法には、これまで活用されてきたメールや電話などの手法に加え、近年普及が進んでいる顧客管理システムツール「CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)」や営業支援ツール「SFA(セールスフォースオートメーション)」などのデジタルツールを駆使した営業活動が含まれます。

従来の営業との違い

従来の営業との違い従来の営業は、メールや電話で顧客とコンタクトを取り、手元にある紙の資料を用いながら対面で商談を行うといったフローが一般的でした。

一方、デジタルセールスは顧客との接触やアポイント取得、商談、契約書作成といった営業活動に関するすべてのフローがデジタル媒体を通じて行われます。オンライン上で顧客の属性や嗜好、行動パターンなどの情報を取得できるようになったことで、従来よりも効率的かつ戦略的な営業活動が展開できます。

デジタルセールスが求められる理由1

営業の新たな手法として、なぜデジタルセールスが重要視されているのでしょうか。ここからは、デジタルセールスが求められている理由を詳しく解説していきます。

日本企業の営業生産性が著しく低いため

デジタルセールスが求められている要因の1つに、日本企業における営業生産性の低さがあげられます。

米国のMcKinsey & Company社が2021年に発表したレポート「日本の営業生産性はなぜ低いのか」によれば、日本企業の営業生産性は全業種において、グローバル水準を大きく下回っていることが明らかになりました。

出典:McKinsey & Company社「日本の営業生産性はなぜ低いのか」

多くの企業では、顧客情報の共有が不十分で「引き継いだ顧客情報がどこにあるかわからない」といった問題や、提案書作成に時間がかかり過ぎてしまうといった、属人的で非効率な業務プロセスが蔓延しています。

さらに、行動量を増やすことが営業の成果に直結するという、勘や経験に基づく戦略マネジメントも横行しています。

このような日本企業特有の根深い問題を解決するためには、営業のデジタル化を加速させ、営業プロセスの見える化と改革が必要だと考えられているのです。

近年、デジタルテクノロジーの発展により、ビジネスの在り方が大きく変化しつつあります。

クラウドの普及により、スピーディーかつ安価にシステムを構築できるようになった他、多様なデバイスを通じて膨大なデータを取得し、そのデータをAIで処理して活用できるようになりました。

このようなデジタルテクノロジーを営業現場で活用することで、効率性という観点では、属人的で非効率だった営業活動を、再現性があり効率的な営業活動に変えることができますし、戦略性という観点では勘と経験に基づく営業マネジメントをデータに基づく営業マネジメントに変えることが可能です。

この後は、営業活動を、誰に・何を・どのようにというプロセスで分解し、それぞれでどのように効率性と戦略性の観点で変えていくことができるのか、もう少し詳しくご説明します。

デジタルセールスでは、顧客情報の収集やアポイントの取得、商談の準備など、営業活動のすべてのプロセスでデジタルツールを活用します。

「顧客管理」「営業プロセス」「営業ナレッジ」の3つの観点からデジタルセールスを実現させる方法を解説していくので、自社の営業活動をイメージしながら具体的な手順を理解していきましょう。

「顧客管理」のデジタル化

デジタルセールスを実現させるためには、従来の紙やエクセルを使った顧客管理から、CRMやSFAといったデジタルツールを用いた顧客管理へと移行していく必要があります。

顧客管理に関しては、以前よりデジタル化が進んできた領域であり、1990年代には会社情報や経営情報をシステムで管理できるCRMが誕生しました。これにより、営業担当の割り当てや顧客情報の引き継ぎが可能になったことで業務の効率化が図られるようになりました。

さらに、2000年代には営業支援ツールであるSFAが、2010年頃にはマーケティング活動の自動化ツールMA(マーケティングオートメーション)が登場し、CRMだけでは管理できなかった顧客の「担当者情報・商談情報・行動情報」をシステム上で管理できるまでに至ったのです。

「顧客管理」のデジタル化によるメリット

顧客管理ツールを活用することで、顧客情報や商談履歴をデータベースに保存しておけるため、顧客情報の引き継ぎや共有が効率的に行えるようになります。

また、顧客管理ツールに備わっている顧客データの分析機能を活用すれば、収集したデータから顧客の属性や購買傾向を把握できるため、各顧客に適したアプローチ方法を検討することが可能です。

たとえば「自社の商品・サービスはどの業界で需要があるか」といった顧客属性に関する情報を可視化することで、今後積極的にアプローチしていくべき業界が明確になることもあります。

他にも、SFAであれば「どの段階で案件を失注することが多いか」「比較検討まで進んでいる企業はどのくらいいるか」といった細かい分析ができるため、営業プロセスの改善にも活かせるでしょう。

このように、顧客情報や営業活動の進捗状況をデータとして蓄積・分析することで、営業活動における課題の特定や施策立案に役立てられます。

「営業ナレッジ」のデジタル化

営業ナレッジとは、商品・サービスに関する知識や営業ノウハウ、顧客への提案資料といった、営業担当者が業務を遂行するために必要な情報知識の集合体です。デジタルセールスを実現するためには、この営業ナレッジのデジタル化が欠かせません。

これまでの営業ナレッジは、すべて紙の資料としてオフィス内に保管されていたため、必要なタイミングで即座に活用することが難しく、ほとんど活用されていない状態でした。

しかし、2000年代に登場したクラウドストレージサービスや2010年頃に登場したセールスナレッジマネジメントツールによって、いつでもどこからでも必要な情報にアクセスできるようになり、効率的な営業活動が実現されるようになりました。
 
デジタル時代においては、こうした営業ナレッジのデジタル化により効率的かつ戦略的な営業活動が期待されています。

「営業ナレッジ」のデジタル化によるメリット 

営業ナレッジのデジタル化による最大のメリットは、営業担当者一人ひとりがもつスキルやノウハウが社内に蓄積していくことです。

各営業担当者の営業ナレッジを社内のメンバー全員が活用できるようにしておくことで、特定の誰かがいないと仕事が回らないといった「業務の属人化」を防げる他、組織全体の営業レベルの向上が期待できます。


また、ナレッジマネジメントツールには、ファイルごとに「誰が・いつ・どのページを開いたか」をトラッキングできる機能が備わっているものもあります。こうした機能を活用すれば、閲覧データに基づく戦略的な営業ナレッジの活用が可能です。

たとえば、AIによる議事録の自動生成ツールや契約リスクの自動管理ツールなどの導入により、手作業で行っていた業務を自動化させることで、これまで直接利益につながらない業務に費やしていた時間を利益に直結する業務に集中できるようになるのです。

他にも、Web会議ツールやオンライン上で学習できるラーニングツール、テレアポで使えるトークスクリプト自動生成ツールなど、多種多様なデジタルツールが存在していますが、これらをうまく組み合わせることで業務効率を大幅に向上させられるでしょう。

また、多くの企業で属人的となっていた営業プロセスが、データに基づき最適化されることも期待できます。

まとめ:システムを活用してデジタルセールスを実現

本記事では、デジタルセールスのメリットや実現方法について解説しました。

今後、企業が効率的かつ戦略的な営業活動を展開するためには、デジタルセールスの導入が欠かせません。しかし、一度にすべての領域をデジタル化するのは難しいため、自社にとって優先順位の高い領域から徐々に取り入れていくと良いでしょう。

そのなかでも、営業ナレッジ領域のデジタル化には、ナレッジワークの活用が有効です。営業力強化に必要なさまざまな要素を、1つのツールで体系的に実現できるため、営業活動の効率化や営業成果の向上が期待できます。

「複数のツールを導入しているけどうまく活用できていない」「商談準備に時間がかかり過ぎている」とお悩みの企業様は、3分でナレッジワークでできることがわかる資料をご用意しておりますので、一度確認してみてください。


ナレッジワーク 編集部
ナレッジワーク 編集部
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