NEW SALESに必要な7つのS|新時代の営業管理職が求められるもの
世の中の経済状況は日々変化しており、人々が必要としているものやサービスもそれに合わせて変化しています。
テレビや冷蔵庫などの家電がまだあまり普及していなかった「高度経済成長期」に比べ、さまざまなモノであふれている今は、人々が何を必要としているのかを見極めるのが難しい時代です。
営業の方法も時代に合わせて変化しなければなりません。
本記事では、新時代のニーズに合わせたNEW SALES(新しい営業)について解説します。組織において、営業管理職が取り組むことのできる具体的な方法を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
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NEW SALESに必要な営業の7つのS
NEW SALESを実現するのに必要な営業の7つのSについてご紹介します。
営業担当者向けの4つのSと営業管理職向けの3つのSがあり、営業担当者向けのSからは営業担当個人が自分でも対応できるSについて知ることができます。
一方、営業管理職向けのSからは、営業管理職がチームや組織を通じてどんなことを実現しなければならないかが分かります。ぜひ参考にしてください。
- Story(物語を売る)
- Surprise(驚きを届ける)
- Scenario(顧客が主役の台本で動く)
- Sympathy(顧客のキャラクターに合わせる)
- Share(再現性のあるチームづくり)
- Score(データを活用した科学的なチームづくり)
- Significance(意義報酬のあるチームづくり)
新時代の営業管理職が求められるもの
NEW SALESの実現に必要な7つのSのうち、本記事では営業管理職に求められる3つのSをご紹介します。
Share(再現性のあるチームづくり)
- Score(データを活用した科学的なチームづくり)
- Significance(意義報酬のあるチームづくり)
Share(再現性のあるチームづくり)
営業管理職がチームや組織を通じて実現しなければならない3つのSの1つがShare(再現性のあるチーム作り)です。
OLD SALESにおけるチーム作りでは、先輩の武勇伝を聞かせるなど背中を見せて育てる方式がよく用いられていました。しかし、この方式は個々のパーソナリティに依存している部分があり、指導を担当する先輩によって教える内容に偏りが生じてしまいます。
一方、NEW SALESでは、営業コンテンツやノウハウなどのナレッジを資料にして共有することによって営業全体の成果につなげる「シェア営業」が基本的な考えです。
営業ナレッジには、営業コンテンツと営業ノウハウの二種類が存在しており、その両方を用意することが大事です。
営業コンテンツとは、顧客向けの資料や動画、例えば、会社説明資料・動画 / 商品説明資料・動画 / 顧客事例資料 / 競合比較資料 / ヒアリングフォーマット資料 / 顧客向け提案書などがあげられます。
また、営業ノウハウとは社内向けの資料や動画、例えば、トークスクリプト資料 / プレゼン動画 / 商品勉強会動画 / 営業マニュアル資料 / 営業研修動画などがあげられます。
営業コンテンツの整備の仕方
そして、営業コンテンツは以下のような5つのレベルに分けられます。
LEVEL1:「プロダクト営業」で顧客に情報を伝える
プロダクト営業は、商品・サービスを適切に紹介するコンテンツを用意することによって可能になります。
プロダクトには、会社や商品・サービスの紹介資料が含まれるでしょう。また、顧客に理解し記憶してもらいやすい、紹介動画も活用できます。
加えて、価格表や見積もりのフォーマットも有用なシェアコンテンツの1つです。
LEVEL2:「ソリューション営業」で顧客に合わせる
ソリューション営業で活用できるのは、顧客の課題を解決する方法を提示する資料です。
顧客の課題を想像し仮説を立てるのは、営業経験の少ない担当者にとって簡単なことではありません。
ヒアリングシートや課題整理シート、顧客提案書フォーマットなどがあれば、顧客に自社の課題を認識してもらうために多くの時間を浪費せずにすみます。
LEVEL3:「ストーリー営業」で顧客を導く
顧客に商品・サービスの必要性に気づいてもらうのに必要なストーリー営業をするためには、商品紹介資料を充実させる必要があります。
例えば、単に商品の価値や機能を載せるのではなく、顧客の実現すべき理想や陥りがちな課題を提示しましょう。
顧客に合わせた個別のストーリーを語れるように、顧客事例資料なども用意することができます。
LEVEL4:「サプライズ営業」で顧客に気づきを与える
顧客に気づきを与えるために必要なコンテンツには、課題データ資料や課題トレンド資料、セグメント別課題資料が含まれます。
ホワイトペーパーやウェビナーでこれらのナレッジをシェアすると特に有効です。
LEVEL5:「シナリオ営業」で顧客に購買を決めてもらう
顧客の視点で営業プロセスを考えるシナリオ営業をするためには、情報提供や課題訴求後の比較訴求、決定促進ができる営業コンテンツが必要です。
例えば、競合比較一覧やROI(投資利益率)、申込みイメージ、工数イメージなどの資料を用意できます。
チームや組織としてこれらの営業コンテンツを準備することで、営業全体が一丸となってOLD SALESからNEW SALESに歩みを進めていくことが可能になります。
営業ノウハウの整備の仕方
営業ノウハウは、営業コンテンツと紐づいたものを用意するか、営業プロセスと紐づいたものを用意するか、の2パターンがあります。
営業管理職が営業コンテンツとそれを活用するノウハウの資料を充実させることにより、再現性のあるチーム作りを促進しましょう。
Score(データを活用した科学的なチームづくり)
NEW SALESを実現するために、営業管理職に求められる2つ目のSはScore(データを活用した科学的なチームづくり)です。
OLD SALESにおいて営業を改善する必要が生じた際は、営業マネージャーが勘と経験で判断していました。NEW SALESでは、従来の属人的な方法とは異なり、データを活用する「スコア営業」によって科学的に行います。
具体的には、以下の3つのデータを活用し分析することが非常に有効です。
- 顧客ターゲットデータ
- 営業プロセスデータ
- 営業コンテンツデータ
誰に営業するべきかを教えてくれるのが顧客ターゲットデータです。顧客別にセグメントした時の取引の情報が分かります。このデータにより中小企業や大企業など営業方法を調整する必要のある顧客タイプを知ることも可能になります。
営業プロセスデータはどのように営業するべきかを知るのに役立つデータです。どのプロセスが進んでいて進んでいないかを知り、不足している部分を強化することができます。
どうやって営業するべきかを知るのに役立つのが営業コンテンツデータです。すでに使用した資料とまだ使用していない資料を明確にすることで顧客に提供した情報を管理し営業の改善に役立てることができます。
これらのデータを組み合わせて活用すれば、営業担当者が営業を比較検討し改善点を見つけやすくなります。
Significance(意義報酬のあるチームづくり)
Significance(意義報酬のあるチームづくり)とは、積極的に営業に取り組むために必要な意義目標を設定することによって行うことができます。
OLD SALESではお金を得ることが働くためのモチベーションでしたが、NEW SALESにおいては仕事に意義を感じることが必要です。
そのため、アポイント獲得数や契約数などの行動・成果目標だけでなく、意義目標(自社の商品・サービスを世に広めることで豊かで安心のできる暮らしを人々に提供するなど)を営業担当者を伝える必要があります。
意義目標は以下の3つの視点に分けて設定すると効果的です。
- キャリアの視点
- 社会の視点
- 顧客の視点
営業管理職が、それぞれの視点における自社の営業の意義を設定し営業担当者に共感してもらうことができるなら、意義報酬のあるチーム作りにつながります。
NEW SALESの実現にはセールスイネーブルメントが必要
ここまでにご紹介したNEW SALESに必要な7つのSを実現することを助けるのが、セールスイネーブルメント(営業強化)です。
これは営業管理職や営業担当者だけでなく、営業企画部や営業責任者を含めた、営業に関わる人や部門全体で取り組む必要があります。
NEW SALESの組織においては、特にShareの部分を充実させることにより、営業強化を図ることが重要といえます。
ナレッジワークは、営業コンテンツやノウハウの共有、営業向けの学習プログラムを提供することによって営業生産性を高めていくのに役立つ企業向けのクラウドサービスです。
システムの導入だけでなく、セールスイネーブルメントの実現をサポートするサービスも提供しています。
時代に合った効率的で有効性の高いサービスを活用し、グローバル水準における遅れを取り戻し、営業担当者のみんなが売れる営業になるための環境を構築することが重要です。
NEW SALESに少しでも興味のある方はナレッジワークのウェブサイトにある詳しい情報をぜひ参考にしてみてください。