世界が注目するセールスイネーブルメントとは?「みんなが売れる営業」になること


セールスイネーブルメントとは直訳すると「みんなが売れる営業 」です。セールスイネーブルメントは営業力強化の手法であり、営業組織に所属する営業担当全員が成果を創出できるように導くことを指しています。セールスイネーブルメントは営業担当の「成果の向上」と「能力の向上」を実現します。営業担当の生み出す成果や持っている能力は業務に携わる時間と共に徐々に向上していきますが、セールスイネーブルメントによりそのスピードが加速します。

目次[非表示]

  1. 1.セールスイネーブルメントの定義
    1. 1.1.セールスイネーブルメントとは「みんなが売れる営業」になること
    2. 1.2.セールスイネーブルメントに必要な視点は「やるべきことの明確化」と「できることの最大化」
  2. 2.セールスイネーブルメントの対象領域は「ナレッジ」「ワーク」「ラーニング」「ピープル」の4つ
  3. 3.欧米を中心とした企業におけるセールスイネーブルメントの状況
  4. 4.なぜ、セールスイネーブルメントが必要なのか?
    1. 4.1.【商品の変化】新商品・機能の追加により自社商品を理解する難易度が上がるから
    2. 4.2.【時間の変化】働き方改革により残業がしにくくなり、提案準備の時間が減っているから
    3. 4.3.【手法の変化】営業手法が高度化に順応できていないから
  5. 5.セールスイネーブルメントを実現するための手法
    1. 5.1.経験豊富な営業企画担当を採用する
    2. 5.2.外部のコンサルタントに依頼する
    3. 5.3.ITシステムを導入する
  6. 6.セールスイネーブルメントが実現した際のメリット
    1. 6.1.①営業活動の効率化
    2. 6.2.②営業成果の向上
  7. 7.セールスイネーブルメントの取り組み事例の紹介
    1. 7.1.日本の事例
    2. 7.2.海外の事例
  8. 8.セールスイネーブルメントのための「ナレッジワーク」

セールスイネーブルメントの定義

セールスイネーブルメントとは「みんなが売れる営業」になること

セールスイネーブルメントとは直訳すると「営業ができるようになる」です。セールスイネーブルメントは営業力強化の手法であり、営業組織に所属する営業担当全員が成果を創出できるように導くことを指しています。セールスイネーブルメントは営業担当の「成果の向上」と「能力の向上」を実現します。営業担当の生み出す成果や持っている能力は業務に携わる時間と共に徐々に向上していきますが、セールスイネーブルメントによりそのスピードが加速します。

セールスイネーブルメントに必要な視点は「やるべきことの明確化」と「できることの最大化」

セールスイネーブルメントとは直訳すると「営業ができるようになる」です。セールスイネーブルメントは営業力強化の手法であり、営業組織に所属する営業担当全員が成果を創出できるように導くことを指しています。セールスイネーブルメントは営業担当の「成果の向上」と「能力の向上」を実現します。営業担当の生み出す成果や持っている能力は業務に携わる時間と共に徐々に向上していきますが、セールスイネーブルメントによりそのスピードが加速します。

セールスネーブルメントに必要な2つの視点

セールスイネーブルメントとは直訳すると「営業ができるようになる」です。セールスイネーブルメントは営業力強化の手法であり、営業組織に所属する営業担当全員が成果を創出できるように導くことを指しています。セールスイネーブルメントは営業担当の「成果の向上」と「能力の向上」を実現します。営業担当の生み出す成果や持っている能力は業務に携わる時間と共に徐々に向上していきますが、セールスイネーブルメントによりそのスピードが加速します。

セールスイネーブルメントの対象領域は「ナレッジ」「ワーク」「ラーニング」「ピープル」の4つ

先述した2つの視点である「やるべきことの明確化・できることの最大化」をさらに「成果視点・能力視点」で分解すると、セールスイネーブルメントにおいて取り組むべき「ナレッジ」「ワーク」「ラーニング」「ピープル」の4つの領域が定まります。

セールスイネーブルメントの対象領域

ナレッジ領域
「ナレッジ領域」のセールスイネーブルメントとは、営業活動の武器としてのナレッジが営業担当に行き届いている状態を指します。営業活動上でのできることを最大化するためには、営業資料・動画、営業ノウハウなどの営業ナレッジが共有されていることが必要不可欠です。

営業ナレッジは大きく2種類に分類されます。

1つ目はコンテンツ。顧客に商談で提示する資料や動画のことです。具体的には商品紹介資料や顧客事例資料、競合比較資料、個別提案書などが該当します。どのようなコンテンツが提示されるかで、商談の成否は大きく左右されることは言うまでもないでしょう。

2つ目はノウハウ。社内向けの資料や動画のことです。具体的には社内勉強会動画、ロープレ動画、商談録画、営業マニュアルなどが該当します。同じ営業コンテンツを利用していても営業担当によって商談の品質は全く異なりますが、ノウハウを共有することでその差分を解消できます。

これらの営業ナレッジを適切に展開することで営業組織全体の成果向上が期待できます。

ワーク領域
「ワーク領域」のセールスイネーブルメントとは、営業活動のプロセスを営業組織内で標準化することです。多くの企業で営業プロセスが個々人でブラックボックス化しており、それにより成果のバラつきが生じてしまっています。営業プロセスがどのようなステップで構成されていて、それぞれのステップでどのようなナレッジを利用するのかを定義・浸透させることにより営業担当が業務においてやるべきことが明確化されます。

ラーニング領域
「ラーニング領域」のセールスイネーブルメントとは、営業に必要な学習プログラムを営業組織内で提供することです。商品知識や営業スキルを習得できる学習コースを社内で提供していくことで、営業組織全体の能力が向上します。

ピープル領域
「ピープル領域」のセールスイネーブルメントとは、営業に必要なスキルを定義・定量化することです。営業プロセスを推進するためのスキルを定義し、営業担当のスキルを定量化していくことで、営業担当の能力向上に向けてやるべきことが明確化されます。

これらの4つの領域に一つずつ取り組んでいくことで営業組織における成果や能力の向上が確実に実現するのです。

欧米を中心とした企業におけるセールスイネーブルメントの状況

欧米を中心とした企業ではセールスイネーブルメントが普及しており、既に多くの企業において大きな成果に繋がっています。
ある調査によると、「セールスイネーブルメントに取り組んでいますか?」という質問に対し、約6割の企業が取り組んでいると回答しています。

営業担当一人に対するセールスイネーブルメントの年間平均投資額は約15万円にものぼります。
セールスイネーブルメントに取り組んでいる企業は取り組んでいない企業に比べ、業績達成率で約10%、商談成約率で約6%もの違いが生まれています。

欧米を中心とした企業では、セールスイネーブルメントは、営業の成果向上に欠かせない取り組みと位置付けられているのです。

セールスイネーブルメントと従来の人材育成の違い
セールスイネーブルメントは営業担当向けの人材育成だと誤解されることがありますが、明確な違いがあります。人材育成はセールスイネーブルメントの4つの領域のうちの1つである「ラーニング領域」にしか過ぎません。

人材育成のアプローチとしてOJTや集合研修などが一般的に知られています。しかし、OJTや集合研修は効果のある取り組みですが、それぞれに課題があります。

OJTは担当するマネジャーによって指導のレベルにバラつきが生じがちです。結果として、営業担当全員が成果や能力を向上させるという再現性という面で課題を抱えています。

集合研修は研修中は学びや気づきを感じられても、現場に戻ると上手く活用できないということが起こりがちです。結果として、現場の成果を生み出すと言う実効性という面で課題を抱えています。

セールスイネーブルメントは「ナレッジ領域」「ワーク領域」「ラーニング領域」「ピープル領域」という4つの領域で構成される、人材育成より包括的なアプローチです。4つの領域をリンクさせて取り組むことにより、再現性と実効性を持った営業力強化を実現します。

なぜ、セールスイネーブルメントが必要なのか?

今、多くの日本企業の営業組織においてセールスイネーブルメントが必要になっています。

【商品の変化】新商品・機能の追加により自社商品を理解する難易度が上がるから

セールスイネーブルメントが必要な1つ目の理由は「商品の変化」です。

企業を取り巻く環境変化のスピードは速くなる一方です。営業担当が取り扱う商品・サービスの変化も速くなっています。以前に比べて、一度ヒットした商品が売れ続ける期間は短くなり続けています。

次々と新商品や新機能がリリースされるため、営業担当がそれぞれの商品・サービスを充分に理解しないまま、商談に臨まなければいけない状況も散見されます。

【時間の変化】働き方改革により残業がしにくくなり、提案準備の時間が減っているから

2つ目の理由は「時間の変化」です。

働き方改革以降、日本企業の労働時間は短縮傾向にあります。残業して提案書の作成などをすることが難しくなってきています。

結果として、顧客との商談時間などが削られてしまっている営業担当も増えており、商談準備の効率化は喫緊の課題になっています。

【手法の変化】営業手法が高度化に順応できていないから

3つ目の理由は「手法の変化」です。

インターネット上で商品・サービスの情報を収集することが容易になりました。営業担当に求められるのは、単に商品・サービスの紹介をするプロダクト営業ではなく、商品・サービスを用いて顧客の課題を解決する方法を提案するソリューション営業となりました。

しかしながら、ソリューション営業は難易度が高く、平均的な成果をあげるミドルパフォーマーと高い成果をあげるハイパフォーマーに大きな開きが生まれています。

これら3つの変化を通じて、売れる営業と売れない営業の差は大きくなり、成果をあげられない営業担当や営業組織が増えてしまっているのです。

多くの企業がセールスイネーブルメントに取り組む必要があるのです。

セールスイネーブルメントを実現するための手法

セールスイネーブルメントを実現するためには3つの手法があります。

経験豊富な営業企画担当を採用する

1つ目は経験豊富な営業企画担当を採用することです。

過去にセールスイネーブルメントを取り組んだことのある営業企画担当を採用できれば、セールスイネーブルメントを実現できる可能性があります。ただし、日本においてセールスイネーブルメントはまだまだ普及しておらず、経験者を採用することの難易度は非常に高いです。

外部のコンサルタントに依頼する

2つ目は外部のコンサルタントに依頼をすることです。

営業力強化のコンサルティングを提供している外部企業に支援を依頼することも手段のひとつです。その際には、単なる営業プロセスや営業トークの指導に留まらない、成果を生み出す営業組織づくりまで踏み込んだサポートを提供できる支援企業かどうかを見抜く必要があります。

また、セールスイネーブルメントは設計だけでなく運用が重要ですが、一定以上の規模の企業になると、コンサルタントが現場の運用までサポートすることの難易度が非常に高くなります。

ITシステムを導入する

3つ目はITシステムを導入することです。

セールスイネーブルメントをテーマとするITシステムを導入することも有効な手段の一つです。

ITシステムを提供している会社は、システムだけでなくカスタマーサクセスという支援を提供していることが多く、システムだけでなく様々なノウハウも合わせて獲得することができ、あまり経験がない営業企画や営業担当でもセールスイネーブルメントを導入することができます。

また、セールスイネーブルメントは設計だけでなく運用が重要ですが、ITシステムが運用部分を担保してくれるので、導入の成功確率も大幅に高めることができます。

セールスイネーブルメントが実現した際のメリット

セールスイネーブルメントが実現した際には営業活動の効率化と営業成果の向上などのメリットを得ることができます。

①営業活動の効率化

営業ナレッジの展開や営業プロセスの標準化を通じて、「情報収集の時間削減」「資料作成の時間削減」など、営業担当の商談準備を効率化することができます。

例えば、営業ナレッジの展開を通じて、営業資料を探す時間や提案書を作る時間を減らすことができれば、商談準備が効率化され、営業担当の顧客との商談時間(ピュアセールスタイム)を増やし、業績向上にも繋げることができます。

また、営業ナレッジの展開や営業ラーニングの提供を通じて、「マネジメントの工数削減」「人材育成の工数削減」なども実現することができます。

例えば、逐一営業担当者に商品の機能や提案書の作り方を教える時間を減らすことができます。
営業マネジャーの新規入社者や経験の浅い営業担当者への指導の工数を減らすことができれば、その分の工数を業績向上に振り分けることも可能になります。

②営業成果の向上

営業ナレッジの展開や営業プロセスの標準化を通じて、「受注率の向上」「顧客単価の向上」といった業績指標の改善が可能になります。

例えば、営業プロセスの標準化を通じて、営業プロセスにおけるマイナス要素を取り除き、プラス要素をみんながアクションすることができれば、自ずと失注は減り、受注が増え、受注率が向上するはずです。商談から受注に至るまでの確率(=受注率)が10%の企業が12%にあげることができれば、20%ほどの売上向上が見込めるほど大きなインパクトがあります。

また、営業ナレッジの展開や営業ラーニングの提供を通じて、「営業成績の中央値向上」「新規入社者の戦力化スピードの向上」を実現することができます。

例えば、営業ナレッジの展開を通じて、ハイパフォーマーだけでなくローパーフォーマーも商談を適切に進めることができるようになれば、ローパフォーマーの営業成績が底上げされるはずです。営業成績が下位20%の営業担当の成績を25%押し上げることができれば、営業組織全体で5%もの売上向上が見込めます。

セールスイネーブルメントの取り組み事例の紹介

日本の事例

日本においてはキーエンス社がセールスイネーブルメントのモデルケース(見本)と言えるでしょう。

キーエンス社は1974年に設立されたセンサーをはじめとするファクトリー・オートメーションの総合メーカーです。特筆すべきは、営業利益率は50%超、過去25年間の平均成長率は10%超といった好調な業績です。新商品の約7割が「世界初」「業界初」という革新的な商品力と共に、営業力がその高収益の源泉だと言われています。

キーエンス社は営業ナレッジの展開による営業担当のパフォーマンスの均質化に力を入れています。キーエンスで利用される営業ナレッジはすべて社内の営業ポータルサイトに集約されています。営業マネジャーは営業担当者の商談に直接同行するのではなく、どの商談にどのナレッジを活用するかを指導するスタイルを取ることが多いと言われています。営業ナレッジの活用により、みんなが売れる営業になる仕組みを構築しています。

海外の事例

海外においてはセールスフォース社がセールスイネーブルメントの先進的事例だと言えるでしょう。

セールスフォース社はCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)の領域における世界No.1企業です。顧客への営業支援と共に、自社における営業力強化=セールスイネーブルメントに力を入れています。

セールスフォース社は社内SNSや営業ポータルなどによる営業ナレッジの展開に取り組むと共に、営業現場のベストプラクティスを体系化した営業ラーニングを充実させています。

営業ラーニングにおいては、新規入社者向けの会社理解プログラムに始まり、ビジネスの基礎的なスキルから営業スキルに至るまで、様々な実践的プログラムが展開されています。

セールスイネーブルメントのための「ナレッジワーク」

ナレッジワークはみんなが売れる営業になるためのセールスイネーブルメントプラットフォームです。

セールスイネーブルメントに必要な「ナレッジ領域」「ラーニング領域」「ワーク領域」「ピープル領域」をシステムを通じてオールインワンで提供しようとしています。

また、システムの提供だけではなく、セールスイネーブルメントの豊富なノウハウや事例をコンサルタントが併走しながら提供しています。

ナレッジワークを導入すれば、セールスイネーブルメントの経験のある営業企画担当や外部のコンサルタントを必要とせずに、営業組織にセールスイネーブルメントの仕組みを埋め込むことが可能です。

既に国内の大手企業や中堅企業が、ナレッジワークの導入を通じてセールスイネーブルメントに取り組み、営業活動の効率化や営業成果の向上といった成果を生み出しています。



ナレッジワーク 編集部
ナレッジワーク 編集部
セールスイネーブルメントや営業DX、営業生産性の向上に関するコンテンツを発信しています。弊社のナレッジやイベントレポートを通して、日本の営業組織変革のお役立ちできる情報をお届けします。

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