これからの営業組織に求められる営業生産性とは?向上させる方法も解説

日本企業の営業生産性は、全業種でグローバル水準を大きく下回っています。この状況を鑑みて、営業生産性の向上に取り組む組織が増えてきました。

しかし「そもそも営業生産性が低い組織とは具体的にどんな組織?」「営業生産性を向上させるためはどのような取り組みを行うべき?」など、まだまだ営業生産性を理解しきれていない方も多いでしょう。

そこで本記事では、なぜ営業生産性が重要なのかを解説したうえで、営業生産性向上に向けた組織課題と売上至上主義が招く症例を4つご紹介します。4つの症例によく見られる組織の営業組織の状況も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

目次[非表示]

  1. 1.なぜ営業生産性が重要なのか
    1. 1.1.日本の市場は成熟しており売上成長を続けることは難しいから
    2. 1.2.労働人口が減少しており人員を増やすことが難しいから
  2. 2.日本の営業組織が目指すべき状態
  3. 3.日本の営業生産性の現状
  4. 4.営業生産性向上に向けた組織課題とは
    1. 4.1.売上至上主義の営業組織の視点
  5. 5.売上至上主義が招く症例
    1. 5.1.症例①「不要業務圧迫症」
    2. 5.2.症例②「無益提案頻発症」
    3. 5.3.症例③「過剰役割疲弊症」
    4. 5.4.症例④「顧客奉仕狂酔症」
  6. 6.まとめ:営業生産性の向上には売上至上主義からの脱却が不可欠

なぜ営業生産性が重要なのか

日本企業において、営業生産性が重要だといわれている理由は、主に以下の2つが挙げられます。

  • 日本の市場は成熟しており売上成長を続けることは難しいから
  • 労働人口が減少しており人員を増やすことが難しいから

1つずつ詳しく解説するので、「なぜ営業生産性が重要なのか」をしっかりと理解しておきましょう。

日本の市場は成熟しており売上成長を続けることは難しいから

営業生産性が重要な理由の1つとして、日本の顧客市場が成熟し、売上成長を続けるのが難しくなっていることが挙げられます。

国土交通省と内閣府の発表によれば、高度経済成長期の平均経済成長率が9.1%だったのに対し、現在(2005~2022年)の成長率はわずか0.5%。市場の飽和や競争の激化が背景にあります。


出典:国土交通省「平成24年度国土交通白書」2013
   内閣府「国民経済計算GDP統計」2023

経済成長率の大幅な低下が示す通り、新規市場の開拓が難しくなり、既存の市場でのシェア争いが激化していることから、効率的で的確な営業手法が求められているのです。

労働人口が減少しており人員を増やすことが難しいから

日本の労働人口が年々減少しており、組織の人員を増やし続けることが難しくなっていることも、営業生産性が重要な理由です。

そのため、従来の「とにかく人を増やして売上を伸ばす」といった営業組織の勝ちパターンが通用しなくなっています。これは、大手企業だけでなく、成長企業にも共通する課題です。

こういった背景から、営業生産性の向上が企業にとってますます重要視され、限られたリソースを適切に管理し、効率的に活用することが求められています。



日本の営業組織が目指すべき状態

労働人口の減少により人員を増やして売上を伸ばすことが難しくなった今、限られた人員で売上を作れる「営業生産性の高い組織」を目指すことが求められています。

そのためには、いかに費用(人・時間)を抑えながら売上を上げていけるかという視点を持てるかどうかが重要になってきます。

日本の営業生産性の現状

昨今、日本の営業組織において営業生産性の低さが問題視されています。​​​​​​​

米国のMcKinsey & Company社が2021年に発表したレポート「日本の営業生産性はなぜ低いのか」によれば、日本企業の営業生産性は全業種において、グローバル水準を大きく下回っていることが明らかになりました。

出典:McKinsey & Company社「日本の営業生産性はなぜ低いのか」



こういった状況を打破するためには、日本の営業組織全体で、売上だけではなく生産性の向上に取り組んでいくことが重要だと考えられています。

営業生産性向上に向けた組織課題とは

日本企業の営業生産性が低いことが問題になっている昨今、生産性向上に取り組む企業が急激に増えてきました。その一方で、依然として「売上至上主義」の組織が多く、なかなか生産性向上を実現できていない企業も存在します。

ここからは、売上至上主義の営業組織が持つ視点と、欠落している視点を具体的に解説していきます。

売上至上主義
日本では、多くの営業組織において「売上至上主義」の傾向が見られます。

かつて高度経済成長期に売上至上主義のなかで成功してきた経営陣の多くは「いかに売上を上げるか」という視点でしか営業部門を見ておらず、コスト視点が欠落しています。

こういった組織は、利益がほとんど出ない仕事を引き受けてしまいがちです。利益が出ないことで、結果的に組織の成長や発展に必要なリソースが確保できないといった状況に陥りやすくなります。

売上を追求すること自体は悪くありませんが、生産性向上を実現するためには、コスト視点で「どれだけの利益があるか」を追求していくことが求められます。

売上至上主義の営業組織の視点

売上至上主義の営業組織は、コストのなかでもとくに「人材コスト」の視点が足りていません。

たとえば、「営業担当5名で売上1億円」と「営業担当10名で売上1億円」を比較した場合、前者の方が後者よりも営業生産性が2倍高いことがわかります。

しかし、売上至上主義の営業組織では、これらをあたかも同じように扱い「人数を問わず、とにかく売上が1億円いけば達成」という視点になってしまっています。

営業生産性を高めるためには、いかに少ない人数で売上を上げていけるかといった視点を持つことが大切です。しかし、上記のように人材コストの視点が足りていない営業組織が日本では非常に多いのが現状です。



売上至上主義が招く症例

売上至上主義が招く症例には、主に以下4つがあります。

  • 不要業務圧迫症
  • 無益提案頻発症
  • 過剰役割疲弊症
  • 顧客奉仕狂酔症

本章では4つの症例に加えて、それぞれの症例で「よく見られる状況」を全部で12個ご紹介するので、自社にいくつ当てはまっているか、ぜひチェックしてみてください。

症例①「不要業務圧迫症」

売上至上主義が招く症例の1つ目は、不要業務圧迫症です。この症例では、効率の悪い無駄な業務により、業務時間が圧迫されているといった症状が起こります。

よく見られる状況は、以下3つです。

  • 長時間の社内会議と資料作成
  • 大人数での商談同行
  • 既存業務フローへの固執

この症例では、長時間の社内会議が常習化したり、CRMツール導入後もExcelなどを用いて上司への報告が行われていたりと、業務効率という視点が存在しないため、非常に生産性が低いことが特徴です。

症例②「無益提案頻発症」

2つ目は、無益提案頻発症です。これは、営業が提案の品質を意識できていないことで、利益率や効率の低い提案を頻発してしまっている状態です。

よく見られる状況としては、以下3つが挙げられます。

  • 受注単価の低い単一商品販売
  • 提案資料のフルカスタマイズ
  • 値引きによる商品提案

この症例では、顧客ごとにカスタマイズされた提案資料を毎回作成したり、値引き営業で利益率が低くなったりと、提案品質という視点が存在しないことによる生産性の低下が特徴です。


症例③「過剰役割疲弊症」

3つ目は、過剰役割疲弊症です。幅広い役割が与えられており、個々の役割におけるパフォーマンスの低下が症状として表れます。

よく見られる状況は以下の通りです。

  • 事務作業による役割圧迫
  • 必要なスキルや知識の学習不足
  • マネジメント不全

この症例では、営業担当が顧客対応ではなく事務作業に時間を取られていたり、営業マネージャーの役割が多過ぎて管理しきれていなかったりと、役割分担という視点が存在しないために生産性が低くなっているのが特徴です。


症例④「顧客奉仕狂酔症」

4つ目は、顧客奉仕狂酔症です。症状としては、利益の出ない営業赤字となる顧客であるにもかかわらず、取引や関係を改められていないといったものになります。

よく見られる状況は以下の通りです。

  • 会いやすい顧客優先対応
  • 赤字顧客との継続取引
  • 顧客要望ごとの独自業務プロセス

この症例では、利益の出る顧客ではなく会いやすい顧客を優先したり、利益の有無に関係なく、要望が多くて手間のかかる顧客に入り込んでしまったりと、顧客優先度という視点が存在しないことで生産性が低下しているのが特徴です。


まとめ:営業生産性の向上には売上至上主義からの脱却が不可欠

本記事では、営業生産性向上に向けた組織課題と売上至上主義が招く症例をご紹介しました。

生産性向上を実現するためには「業務効率」「提案品質」「役割分担」「顧客優先度」の4つの視点で、営業組織全体を見直すことが大切です。

記事内でご紹介した4つの症例のなかでも「不要業務圧迫症」「無益提案頻発症」に当てはまる企業様には、セールスイネーブルメントクラウド「ナレッジワーク」の活用がおすすめです。

ナレッジワークは、営業力強化に必要なさまざまな要素を、1つのツールで体系的に実現でき、営業活動の効率化や生産性向上が期待できます。

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ナレッジワーク 編集部
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セールスイネーブルメントや営業DX、営業生産性の向上に関するコンテンツを発信しています。弊社のナレッジやイベントレポートを通して、日本の営業組織変革のお役立ちできる情報をお届けします。

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